2017年4月13日 (木)

2週連続判例紹介

今年の2月29日に、商標法の最高裁判決が出ました。通称エマックス事件。

商標法の最高裁判決は多くなく、小僧寿し、SEIKO EYE、フレペリ、レールデュタ

ン、カムホート等、ほとんどが弁理士試験においても重要度の高いものとして取り

扱われています。

エマックス事件は最高裁までもつれただけあって、事案を追っていくと複雑この上

ないのですが、論点として面白いのは、『商標法4条1項10号の無効理由がある

商標登録について除斥期間が経過した後、権利行使を受けた被告は、準特104条の3

の抗弁ができないとしても、民法上の権利濫用の抗弁をなし得る』というものです。

論文試験において、現在、準特104条の3の抗弁と権利濫用の抗弁を併記することは

余りありませんが、今回の判決を受けて、少なくとも商標法においては併記の実益

があることになりました。

さすがに平成29年度試験には出題されないと思いますが、イー・アクセス事件など

も、平成177月に判決が出て、翌年の本試験に出題されています。

知ってりゃ得する最高裁。

そもそも準特104条の3の抗弁がなし得るのかという点も論点ですので、その辺の

判旨も併せて見ておくと良いですよ!

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/543/086543_hanrei.pdf

2017年3月30日 (木)

青本発行、審査基準改訂とマキサカルシトール

3月16日に逐条解説が発行され、次いで、3月28日に商標審査基準が改訂されまし

た!

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・

あ~~~~~~~~!!!

今年の試験に反映されるのかい、と問われれば「されない」とは言えませんなあ…

平成2627改正関係が青本に加筆されたのは分かりますが、青本って版が変わると

しれっと修正されている点があったりすんですよね。

新旧対応PDFとか出してくれればいいのに。

まあ、直接試験に関係する点は改正本で対応できるので、今年の本試験対策はお手

持ちの資料でやっていただき、無理に青本読もうとか思わない方が良さそう。

商標審査基準は、主に4条の判断基準を明確にしたものです。短答にせよ論文にせ

よ、事例問題が審査基準の具体例をもとに作成されるのはお約束ですから、ゆとり

がある方は目を通しておいた方が良いかもです。

 

また、3月25日にマキサカルシトール最高裁判決が出ました。

この判決は均等論の要件解釈を論点としており、昨年本試験で均等論が出題されて

いなければ、わりとホットなマターになったのではないかと思います。

さすがに2年連続で均等論はないでしょうから、今年はノーマークでも良さそうで

すね。

興味のある方はチェックしておいて下さい。

 

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/634/086634_hanrei.pdf

 

2017年3月23日 (木)

願書受付明日(3月24日)開始!

少なくとも週一で更新したいと思っているのですが、弁理士課も個人的にもバッタバタして

おりまして、ついついズルズルでイカンです。遺憾遺憾。

もう3月も末。2月3月は本当に速いですね・・・

4月、新年度からは気分を一新して色々頑張るぞ。おうおう。

明日から願書の受付です。願書の提出をすると気持ちがビッと締まりますよね。

兜の緒が締まるというか。

兜といえば、3月24日は壇ノ浦合戦その日だそうです。皆さんも一気呵成で天下取りに

行くつもりでお願いします。

気付いたら合戦が終わってた、なんてことのないようにご注意ください。

2017年3月 2日 (木)

色の商標

実務の上では、早くも形だけの制度のように扱われ始めた、色の商標に初の商標登録が

されました!

・・・とはいえ、全然新鮮な感じがしない・・・

monoとセブンイレブンって、説明か何かの資料に色の商標の例として挙げられてました

もんね。

こういう商標なら登録されえるのか!という感動が全くないですねー

現時点では500弱の出願が係属しているらしいです。鳴り物入れで新設された制度ですか

ら、もう少し権利取得がしやすくなると良いのですが・

2017年2月23日 (木)

支店で願書を配布します

毎年思うのですが、1月は時間が比較的ゆっくり流れるのに、2月は怒涛のように

流れ去りますね・・・

正直2月末になり、やっと正月ボケから覚めてきた感じです。そして気付くと桜が咲いて

いる、と言うのが私の恒例のパターン。ここから4月、5月までは速いですよー

3月1日には特許庁から試験願書が交付されます。

LECの主要本校でも3日から配布します。

数に限りがあるので、ご希望の方は、

在庫をお問い合わせの上、お早めに窓口にお越しください。

弁理士課課員が総出で、受講生皆さんの合格を祈りつつ封入してくれたとのことです笑!

2017年2月 2日 (木)

レッツ豪徳寺

もう数10年前のこととなってしまいましたが、高校のクラスに井伊くん、という友人が

おりました。おりましたというか、まだ友人関係は続いているのですが、当時は珍しい

名前だなあ…、と思ったくらいでしたが、改めて話しを聞くと、噂の井伊直虎の縁続きさん

らしいです。

墓参りに豪徳寺(井伊家菩提寺、井伊直弼の墓もある)に行くとか、もしかしてかなり直系

に近いのかもしれません。世が世なら私なぞ既にお手打ちになっているところです。

大河ドラマ、おんな城主直虎の、「直虎」についての商標登録をめぐり、静岡県浜松市と

長野県須坂市で、合戦の狼煙が上がっているというニュースを聞きました。

基本的に著名な武将について商標登録出願をした場合、商標法4条1項7号に該当する

ものとして商標登録を受けられないのですが、長野県須坂市の業者が商標登録出願を

したときは大河ドラマも始まっておらず、直虎が井伊直虎を表示するものとしては著名とは

いえなかったのですね。

また、ドラマが始まってから井伊直虎が、「実は女ではなかった」可能性が高い、などという

話も聞かれるようになりました。そうなると著名な武将というかフィクションの登場人物に

なってきますねえ…^^

浜松市の商工会議所は、直虎の商標登録に異議申立を行っているようですが、大河ドラマ

で一般人が「直虎」といえば井伊直虎、とイメージするようになってしまったら、商標登録は

受けられません。商標権の共有や使用許諾等で、上手く商標を使って地場産業の活性化

に繋がるとよいですが。

井伊くんに話を振ったら「全く興味がない」とのことでした。

2017年1月19日 (木)

森のくまさん

・・・について書こうと思ったら、同じネタのブログがありまくりだったので、

やる気なくなりました。

著作物のフェアユースは認められるべきですが、我が国においては著作権侵害の

裁判例が多くないので、第三者の改変がどこまで認められるのかは実に難しい

ところです。

森の熊さんなんかは「みんなのうた」としておいて欲しいところですけどね。

著作権でドブ泥の争いをすると、ひこにゃんも途端に銭ゲバに見えてくるものです

ので、優しい熊さんのイメージを壊して欲しくないものです。

 

ところで、青本の販売時期について、早くて2月末、という情報が入ってきました。

「早くて」という話ですので、さらに遅れて3月4月になったりすると、

短答受験生にしても論文受験生にしても、実にイヤな時期になりそう。

2017年1月11日 (水)

平成29年弁理士試験公告がされました!

年が明けるまではなんとなく余裕の弁理士受験生ですが、年が明けると途端にあわただしく

なってきます。

そうはいっても試験は5月、まだ鬼が笑うんじゃん、とか思っていると願書提出期間を徒過

したりします。願書の交付は3月1日からですが、インターネット請求は2月1日からです。

「2月1日」、もう3週間後ですよ。ほら、なんかヤバい感じしてきたでしょ。

「論文実戦答練って2月くらいからですよね、今年はがんばりますよ~」なんて言っている

受講生がいましたが、いやいやもう始まってるってチミ。

期限管理は弁理士に必須の能力です。勉強ばかりでなく、このような能力を養うためにも、

弁理士試験の受付期間はタイトなのかもしれませんねえ。

2017年1月 5日 (木)

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

今年もお持ち帰りの仕事をしながら年を越してしまいました。

元旦を答練問題作りながら迎えるとか、まったく今年も良い年になりそうです笑

最近は三が日でも、どこでも店が開いてますね。助かるっちゃあ助かるのですが、

自分も含めてこうワーカーホリックが溢れた社会は健全じゃないように思えます。

子供が暴れる我が家から、近所のコメダ珈琲に避難して仕事の続きなんぞをして

おりましたが、コメダ珈琲といえば、昨年末に和歌山の喫茶店に店舗外観の使用

差止の仮処分が認められる東京地裁判決が出ましたね。

和歌山県の「ミノスケ」が経営する「マサキ珈琲」の店舗外観が、「コメダ珈琲」

の店舗外観に酷似するというということで、店舗使用差止の仮処分が認められたと

いうものです。

確かに、店舗、内装、什器、備品など良く似ています。興味のある方は調べてみて

ください。

今回の事件で、コメダ珈琲は不正競争防止法2条1項1号に基づきマサキ珈琲の

店舗使用中止を求めたものと考えられますが、他に建築物の外観の保護を考えると、

著作権法による保護や、商標法による立体商標の保護も想定できます。

著作権として建築物を保護するためには、思想感情を表現した独創的な建築物で

ある必要があります。また、商標法で建築物を保護しようと考えると、建築物その

ものとしての保護は困難であり、東京タワーの形状を東京タワー内の店舗の出所

表示として使用し、かつ著名性が要求されるなど非常にハードルが高いものになります。

マサキ珈琲とコメダ珈琲は使用する商標自体は似ていませんし、店舗外観に著作物

性があるとも言えません。

知的財産権法は各法律が補完的な関係にあります。日常において接する問題を法域

横断的に考えてみることで、知的財産というものがより立体的に理解できると思い

ます。

2016年12月22日 (木)

メリクリ

サンタクロースのモデルは聖ニコラス。 なんとなく北欧の聖人のような気がしていましたが、

4世紀頃のトルコの司祭さんだったらしいです。ちょっと驚き。

世界中で「Santa」として著名な彼氏ですが、「サンタ」は「セント」が訛った名称だから、

欧米圏でも「サンタ」としてメジャーというのは変な感じがします。

この時期は街中サンタクロースですから、「サンタ」という商標は需要者に対する訴求力が

強そう。こういう商標を出願したら登録を受けられるのかしらん。

指定商品等との関係を考えなければ拒絶理由もイメージできないけれど…と、調べたら

軽く100件以上出てきました。案外イケるもんですね。

冬至が過ぎこれから日が少しずつ長くなっていきます。クリスマスにせよ、我が国の正月に

せよ、日が限界まで短くなったところから、また日が長くなるという、太陽の再生の物語なの

かもしれません。

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